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【第4回】実例に学ぶ!中小企業の高年齢者安全対策の工夫
前回のおさらい
前回は、実務的なチェックリストと、小規模事業場でも取り組める具体的な対策をご紹介しました。今回は、実際に対策を進めている企業の事例から学べるヒントをお伝えします。
事例1:小売店での転倒防止対策(従業員5名)
札幌市内の小売店では、60代のパート従業員が多く働いています。店長が気づいたのは、商品の陳列棚の最上段や最下段の作業で、無理な姿勢を取っていることでした。
実施した対策
- 高い場所の商品を取る際の踏み台を各所に配置
- 重い商品は腰より下の棚に置かないルールを設定
- 開店前の体操を日課に取り入れ
「最初は面倒に感じるかと思いましたが、従業員から『腰が楽になった』という声が聞かれました」と店長は話します。
事例2:建設業での作業負担軽減(一人親方)
後志地方で大工として働く60代の一人親方は、以前のように重い資材を運ぶことが辛くなってきたと感じていました。
実施した対策
- 軽量な電動工具への買い替え
- 資材運搬用の台車を常備
- 若手職人とのチームを組み、重量物は協力して運搬
- 作業前のストレッチを習慣化
「道具に頼ることは恥ずかしいことではない。むしろ、長く現役でいるための知恵だと思うようになりました」と語っています。
事例3:製造業での職場環境改善(従業員12名)
小樽市内の小規模製造業では、高齢の従業員が多く、夜勤もある職場でした。経営者は、安全面での不安を感じ、段階的に改善を進めました。
実施した対策
- 工場内の照明をLEDに交換し、明るさを確保
- 床の凹凸を補修し、つまずきを防止
- 60歳以上の従業員は夜勤を免除する選択肢を設定
- 月1回、産業医による健康相談日を設置(地域の産業保健センター活用)
「助成金も活用でき、思ったよりコストをかけずに改善できました」と経営者は振り返ります。
共通するポイント
これらの事例から見えてくる共通点は、以下の通りです。
- 従業員の声を聞くことから始めている
現場で働く人が何に困っているのか、対話を通じて把握しています。 - 完璧を目指さず、できることから始めている
一度にすべてを変えるのではなく、優先順位をつけて段階的に改善しています。 - 外部の支援を活用している
助成金や産業保健センター、社労士など、使える資源を積極的に活用しています。
あなたの職場でもできることがあります
「うちは小さな会社だから…」と諦める必要はありません。規模の大小に関わらず、従業員の安全を守ることは経営者の大切な役割です。
私たち社労士は、皆様の事業規模や業種に合わせた現実的な対策をご提案することができます。
次回予告
最終回となる次回は、これまでの内容をまとめ、今後どのように進めていけばよいのか、相談窓口も含めてご案内いたします。

