内閣府・厚生労働省・HECC主催セミナー「労務・人事の基本の“き”」に登壇しました

北海道の社会保険労務士が教える雇用契約書の注意点(第4回)

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前回までは、北海道特有の契約書事情や季節雇用のポイントについてお話ししました。今回はいよいよ、実務家が必ず確認する雇用契約書のチェックリストと、シリーズのまとめです。


条文チェックリスト(基本編)

  1. 労働時間・休憩・休日
     始業・終業の時刻、休憩時間、休日の曜日、残業の有無と割増率。
  2. 賃金
     基本給、諸手当、支払い日・支払方法、賞与や昇給の有無。
  3. 契約期間
     有期か無期か、更新の条件、試用期間の有無と条件。
  4. 解雇・退職
     予告期間、解雇理由、自己都合退職の申出期限。
  5. 勤務地・業務内容
     転勤・出向・配置転換の範囲、業務内容の変更可能性。
  6. 特殊条項
     秘密保持、競業避止義務、副業の可否、安全衛生に関する取り決め。

チェックの流れ

私の場合、まず社労士の目線で「労働基準法に沿っているか、条件が明確か」を確認し、その後行政書士の目線で「契約書として法的に有効で、後に解釈の余地が残らないか」を確認します。
この二重チェックによって、後々のトラブルを未然に防ぐことができます。


まとめ

雇用契約書は、単なる紙ではありません。企業と従業員が**安心して長く付き合っていくための「登山地図」**のようなものです。
地図が間違っていれば山頂にたどり着けないように、契約書が不十分だと途中で足を止めざるを得なくなることもあります。

北海道の事業者・労働者の皆さん、ぜひ「うちの契約書、これでいいのかな?」と感じたら、一度専門家に見てもらってください。
社労士としての労務管理の視点と、行政書士としての契約法務の視点、その両方からご相談に乗ることができます。

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