社労士の鶴木がWebマガジン『くらしごと』でインタビューされました

カスタマーハラスメント対策義務化への対応方法(2/5)

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第2回:北海道の企業が抱える固有の課題

目次

北海道の企業がカスハラ対策を進めるべき理由

北海道特有の接客業・観光業における課題

北海道は全国有数の観光地であり、ホテル・旅館、飲食店、小売業、交通機関など、接客業が経済の大きな柱となっています。こうした業種は顧客との接点が多く、カスハラのリスクも高い傾向にあります。

特に観光シーズンには、道外や海外から多くの観光客が訪れます。文化や価値観の違いから生じる誤解や、言葉の壁によるコミュニケーション不全が、カスハラに発展するケースも少なくありません。

また、北海道は広大な地域であり、地方の小規模事業者も多く存在します。こうした企業では、カスハラへの対応ノウハウが不足していたり、相談できる専門家が近くにいなかったりという課題があります。

私は、企業に最も近い外部の伴走者として、地域特性を理解した上で支援を提供することが重要だと考えています。北海道の企業が抱える固有の課題に寄り添いながら、実務に即した対策を共に構築していくことが求められます。

従業員の離職防止と職場環境改善の重要性

カスハラは従業員の精神的健康を深刻に損ないます。継続的なストレスにさらされることで、うつ病や適応障害などの精神疾患を発症するリスクが高まります。その結果、休職や退職に至るケースも珍しくありません。

北海道は全国的に見ても人手不足が深刻な地域です。特に介護・福祉、飲食、小売といった業種では、求人を出しても応募が集まらないという声を多く聞きます。こうした状況の中で、既存の従業員が離職してしまうことは、事業継続に直結する問題です。

私が企業支援を行う中で強く感じるのは、離職の背景には必ず「働き続けられない理由」があるということです。カスハラへの適切な対応がなされず、従業員が孤立し、精神的に追い込まれていく状況は、決してあってはなりません。

従業員の心理的安全性を守ることは、経営者の責務です。カスハラ対策は、単なる法令遵守ではなく、組織を支える人材を大切にするという経営姿勢の表れであると考えています。

企業イメージの維持と採用活動への影響

現代では、従業員や求職者が企業を評価する視点が大きく変わっています。給与や待遇だけでなく、「その職場で安心して働けるか」「自分を守ってくれる企業か」という視点が重視されるようになりました。

カスハラへの対応が不十分な企業は、SNSや口コミサイトで「従業員を守らない企業」として情報が拡散されるリスクがあります。一度失った信頼を取り戻すことは容易ではありません。

逆に、カスハラ対策をしっかりと整備し、従業員を守る姿勢を明確にしている企業は、求職者にとって魅力的な選択肢となります。採用活動においても、「この会社なら安心して働ける」という安心感は大きなアピールポイントになります。

私は、組織は経営者の意識と人間関係の質で決まると考えています。カスハラ対策を通じて、従業員との信頼関係を深め、組織全体の質を高めることができれば、それは企業の持続的な成長につながります。


次回予告 第3回では、北海道で実践できる具体的なカスハラ対策と、対応マニュアル作成のポイントについて解説します。

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この記事を書いた人

鶴木貞男のアバター 鶴木貞男 特定社会保険労務士・行政書士
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