社労士の鶴木がWebマガジン『くらしごと』でインタビューされました

労務トラブルが起こる会社に共通する3つの特徴(3/5)

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~特徴②「経営者と従業員のコミュニケーション不足」~

前回は、労務トラブルが起こる会社の特徴として、「労働条件や職場のルールが曖昧」という点についてお伝えしました。

今回は、2つ目の特徴である「経営者と従業員のコミュニケーション不足」について考えてみたいと思います。

「うちは毎日顔を合わせているし、何でも話せる職場だから大丈夫」

従業員数の少ない会社ほど、このように感じている経営者の方も多いかもしれません。

確かに、経営者と従業員の距離が近いことは、小さな会社の大きな強みです。

しかし、「毎日話をしていること」と「必要なことがきちんと伝わっていること」は、必ずしも同じではありません。

例えば、経営者が「この仕事、時間があるときにお願いね」と伝えたとします。

経営者は「今日中にやってほしい」と思っていたのに、従業員は「今週中でいい」と受け取っていた。

その結果、仕事が終わっておらず、「どうしてやっていないんだ」と注意することになれば、従業員は「そんな話は聞いていない」と感じるかもしれません。

こうした小さな認識のズレは、どこの職場でも起こり得ることです。

問題は、そのズレをそのままにしてしまうことです。

経営者は「言わなくても分かるだろう」と思い、従業員は「社長には言いにくい」と我慢する。

その状態が続けば、小さな不満が積み重なり、ある日突然、退職の申し出や労務トラブルという形で表面化することもあります。

では、どうすればよいのでしょうか。

まず意識したいのは、「伝えた」ではなく「伝わったか」を確認することです。

仕事をお願いするときには、「何を」「いつまでに」「どの程度まで」行うのかを具体的に伝えるだけでも、認識のズレはかなり減らすことができます。

そして、もう一つ大切なのが、従業員の話を聞くことです。

「何か困っていることはない?」「最近、仕事の負担はどう?」といった短い声掛けでも構いません。

普段から話を聞いてもらえるという安心感があれば、従業員も問題が小さいうちに相談しやすくなります。

もちろん、経営者も忙しいです。

特に零細企業や個人事業主の場合、経営者自身が営業や現場の仕事、経理、人事などを一人で担っていることも珍しくありません。

だからこそ、長時間の面談を頻繁に行う必要はありません。

朝の挨拶、仕事中のちょっとした声掛け、月に一度の短い面談など、自社で無理なく続けられる方法から始めてみてください。

コミュニケーションの目的は、従業員の機嫌を取ることではありません。

お互いの考えや状況を確認し、認識のズレを小さいうちに修正することです。

「話しているから大丈夫」から、「伝わっているか、話を聞けているか」へ。

ほんの少し視点を変えるだけでも、労務トラブルの芽を早い段階で見つけることにつながります。

次回は、3つ目の特徴である「小さな問題をそのままにしている」について考えてみたいと思います。

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この記事を書いた人

鶴木貞男のアバター 鶴木貞男 特定社会保険労務士・行政書士
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