社労士の鶴木がWebマガジン『くらしごと』でインタビューされました

労働トラブルを防ぐために経営者が知っておきたい初動対応(1/5)

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~最初の対応が会社の未来を左右する

「従業員から突然、残業代について相談された」「ハラスメントを受けたという申告があった」「退職する社員から未払い賃金について指摘された」。

こうした出来事は、「うちのような小さな会社には関係ない」と思われがちですが、実際には従業員数が少ない企業や個人事業主ほど起こりやすく、一度トラブルになると経営への影響も大きくなります。

そして、労働トラブルでは「最初の対応(初動対応)」が、その後の解決を大きく左右します。

例えば、慌てて従業員を強く叱責してしまったり、「そんなことはあり得ない」と話を聞かずに否定したりすると、従業員との信頼関係が崩れ、労働基準監督署への相談や「あっせん」、場合によっては裁判へと発展する可能性もあります。

一方で、初動対応を落ち着いて行うことで、誤解が解けたり、お互いに納得できる形で解決したりするケースも少なくありません。

特に北海道の中小・零細企業では、経営者と従業員の距離が近い会社が多くあります。そのため、「普段からよく知っている相手だから大丈夫」という気持ちから、正式な手続きを省略してしまうことがあります。

しかし、親しい関係だからこそ感情的になりやすく、「言った・言わない」の問題に発展することもあります。

労働トラブルでは、「相手を疑う」のではなく、「まず事実を確認する」という姿勢が大切です。

また、問題が起きたときに一人で抱え込まないことも重要です。経営者は日々の業務だけでも忙しく、冷静な判断が難しくなることがあります。そんなときは、社会保険労務士などの専門家に早めに相談することで、状況を整理し、適切な対応を検討しやすくなります。

実際には、「もっと早く相談していれば、ここまで大きな問題にならなかったのに」というケースも少なくありません。

もちろん、すべての相談が大きなトラブルにつながるわけではありません。しかし、初動を誤ることで、本来は小さな問題だったものが大きな紛争へ発展してしまうことがあります。

経営者として大切なのは、「問題が起きない会社」を目指すことだけではなく、「問題が起きても落ち着いて対応できる会社」を目指すことです。

そのためには、日頃から労務管理の基本を理解し、万が一の際の対応方法を知っておくことが、会社と従業員の双方を守ることにつながります。

まとめ

労働トラブルは、会社の規模に関係なく起こる可能性があります。そして、その後の展開を左右するのが「初動対応」です。

慌てて結論を出さず、まずは事実を確認し、冷静に対応することが、会社を守る第一歩となります。

次回は、「まずは事実確認を徹底する」をテーマに、初動対応で最も重要な事実確認の進め方について、具体的に解説します。

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この記事を書いた人

鶴木貞男のアバター 鶴木貞男 特定社会保険労務士・行政書士
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