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「突然の退職トラブル」小樽の社労士が教える予防策とは?
ある日突然、社員がいなくなる
「○○さん、明日から来ません」
ある日突然、職場にそんな連絡が入る。これが「中小企業を悩ませる突然の退職トラブル」の典型例です。
小樽市や札幌市をはじめ、北海道全域の中小・零細企業では、「人材の入れ替わりが激しい」「せっかく育てた社員が急に辞める」といった声をよく耳にします。少人数で運営している会社にとって、1人の離職は大きな痛手。業務の滞り、他の社員の負担増、納期遅延、最悪の場合は顧客からの信用低下にもつながりかねません。
トラブルの本質は「辞めること」ではない
「辞めるのは自由だが、せめて引き継ぎくらい…」
「退職理由も曖昧で、納得できない」
そうした感情的なもやもやも、突然の退職が与えるダメージの一部です。しかし実際には、退職という出来事そのものよりも、「日頃からの仕組みづくり」が不十分だったことが根本原因になっているケースが多く見受けられます。
たとえば、以下のような状況に心当たりはありませんか?
- 普段のコミュニケーションが少ない
- 職場に明文化されたルールがない
- 雇用契約書や就業規則が曖昧、または未整備
- 社員の小さな不満に気づけていない
- 退職に関する手続きや運用ルールが不明確
こうした状態では、社員も「辞め方が分からない」「どうせ言っても通じない」と感じてしまい、突然辞める選択をしてしまうのです。
北海道の中小企業にこそ起こりうる現実
私のもとには、実際に以下のようなご相談が寄せられています。
- 社員に突然辞められ、業務がストップした
- LINEで退職の連絡だけ来て、音信不通になった
- 引き継ぎが一切なく、顧客対応に大きな支障が出た
特に、採用が難しい小樽市や札幌市の中小企業では、ようやく採用した人材がすぐに辞めてしまうという現実が、経営そのものを揺るがすリスクにつながっています。
そして怖いのは、こうした退職には“予兆”があるにもかかわらず、多くの職場で見逃されているという点です。
- 遅刻や早退が増えていた
- 上司との会話が極端に減っていた
- 業務のミスや抜けが目立ち始めていた
これらはすべて「サイン」です。それでも、「忙しくて対応できなかった」「まさか辞めるとは…」と後悔する声が後を絶ちません。
このように、突然の退職トラブルは、経営や職場の信頼関係を壊しかねない深刻な問題です。
では、どうすればこうした事態を防ぐことができるのでしょうか──。

