労務と許認可、それぞれ別に相談していませんか?
中小・零細企業の経営者の方や、総務・人事を兼任されているご担当者の方とお話ししていると、よく耳にするのが
「労務は社労士、許認可は行政書士、法人設立はまた別の先生に……」
という声です。
その結果、誰に何を聞けばいいのか分からない、あるいは
「この話はそちらの専門ではありません」と言われ、たらい回しにされてしまう。
そんな経験をされた方も、決して少なくないのではないでしょうか。
特に北海道の中小・零細企業では、社内に専門の人事・法務担当を置く余裕がないケースが多く、経営者ご自身や少人数の管理部門で、あらゆる実務を回しているのが実情です。
その中で、相談先が分散してしまうことは、時間的にも精神的にも大きな負担になります。
創業後に増えていく「想定外の手続き」と混乱
会社を設立した直後は、法人設立や許認可が一段落して、ひと安心される方も多いと思います。
しかし実際には、事業が動き出してからの方が、手続きや判断に迷う場面は増えていきます。
社員を初めて雇ったときの労働条件の整理。
社会保険や労働保険の手続き。
業種によっては、追加の許認可や届出が必要になることもあります。
これらは本来、それぞれが密接につながっている問題です。
ところが、相談先が分かれていると、全体像を誰も把握していない状態になりがちです。
「手続きは間違っていないはずなのに、後から是正を求められた」
「労務面は問題ないと思っていたら、許認可の要件を満たしていなかった」
こうした事態は、決して珍しいものではありません。
小さな会社ほど「相談の迷子」になりやすい現実
大企業であれば、顧問弁護士や専門部署があり、役割分担も明確です。
しかし、中小・零細企業ではそうはいきません。
誰に相談すれば全体を見てもらえるのか分からず、
「とりあえず知っている先生に聞いてみる」
「ネットで調べて自己判断する」
そんな対応を重ねるうちに、気づかないところでリスクが積み重なってしまうこともあります。
本来、経営者やご担当者の貴重な時間は、事業そのものに使われるべきものです。
それにもかかわらず、相談先に迷うこと自体がストレスになっている。
この状態こそが、多くの中小・零細企業が抱えている、見えにくいけれど大きな問題だと、私は日々の相談現場で感じています。

